大判例

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東京高等裁判所 昭和37年(う)2046号 判決

被告人 高橋浩一郎

〔抄 録〕

原判決は、罪となるべき事実の第三の(五)として「被告人高橋は野球用バツト二本(第五二七号の七)、木刀一本(第五二七号の一二のうち刀身にニスを塗つたもの)、登山用ナイフ一丁(第五二七号の六)を準備し、且つ、猟銃その他兇器の準備あることを知つて集合し」と判示するが、原判決が右事実につき挙示する証拠のうちには、被告人が原判示の昭和三十六年八月十七日原判示の野球用バツト二本及び木刀一本を準備したことを認めるに足りるもの及び同年八月十二日大鹿博の依頼を受けて中野浩方から大鹿所有の原判示の登山用ナイフ一丁を持つて来て渥美幸一郎方にいた大鹿にこれを手交したことを認めるに足りるものはあるが、八月十七日原判示の登山用ナイフ一丁を準備したことを認めるに足りるものの全く存しないことは所論のとおりであり、右は、兇器準備集合罪における兇器の種類及び数に関することであつて、とるに足りない些細な相違ということはできないのであるから、右登山ナイフ一丁のことに関する限りは、証拠理由を附しないか事実と証拠との間にくいちがいのある場合に該るものといわなければならない(なお、原審が取調べたその余の関係証拠を検討してみても、被告人が右同日登山ナイフ一丁を準備した事実は認めることができない)。論旨は理由があり、原判決はこの点において破棄を免れない。

(久永 栗本 上野)

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